自分の意思とは関係なく食べてしまう。食べて太ってしまう自分の姿を想像することはとてもつらく、おそろしいことでした。ラーメンのどんぶりをのぞき込めば、めんが自分に向かっておそいかかってくるような錯覚にとらわれました。甘いものを口にした日の夜は、それがそのままおなかにボテーッとついてしまう夢でうなされました。少しでも食べると、それがすべて身についてしまうように思えるのです。やせたい自分が一方にいて、その同じ自分のなかにもう一人、食べろと命令する自分がいるのです。やせたままバラ色の人生を過ごしていたいのに、食欲はめちゃくちゃにある。「もうどうにでもなれ!」とヤケ食いに走り、それこそ動物がえさをむさぼるように食べてしまいます。ところがそのあとには、食べてしまったことに対する後悔の念が押し寄せ、自己嫌悪に悩み、それこそ苦しみのどん底に落ち込んでしまうのです。食べては下剤を大量に使用する毎日になりました。そうでもしていないと、果てしなく太ってしまうという不安で自分が押しつぶされてしまいそうだったのです。どうあがいたところで自分のおかれている状況から抜けだすことはできませんでした。死んでしまいたいとさえ思うようになっていたのです。