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葬送文化にも変化の波が押し寄せてきた

葬送文化にも変化の波が押し寄せていた。ひとつは、葬儀の小型化だ。一九九〇年代の半ばごろから、身内だけの「家族葬」などと呼ばれる葬式が、ひとつのスタイルとして確立する。東京都生活文化局が二〇〇一年に行った調査では、家族の葬儀の場合は過半数が「親しい人とこぢんまり」と、自分の葬儀に関してはじつに一四%近くが「行ってほしくない」と答えている。人の死を広く知らせることから、身内でひっそり送るものへと、葬式の意味が変化しはじめたのである。それと関連して、葬儀を彩る品々も、形式よりは故人の人となりを尊重するような形に変わってきた。その人らしい表情をとらえた遺影、その人らしい旅立ちの衣装、故人が好きだった音楽、白い花や菊に限らない色とりどりの花。祭壇の主流も白木祭壇から生花祭壇に変わり、祭壇そのものをなくして棺に花を飾ったり、読経の代わりに音楽の演奏をしたり、献花だけの無宗教葬(「自由葬」などと呼ばれる)を選ぶ人も少しずつだが増えてきた。

正しいお食い初めの祝い方

お食い初めは箸祝いの別名があり、「この子が一生食べ物に困らないように」という願いを込めて生後一〇〇日目ごろに行われ、親族の仲間入りをする儀式でもあった。それで、親戚じゅうで最も長寿の人に介添え役を頼む風習があったわけだ。正式には近親者を招き、塗り物のお食い初め用膳に盛られた料理を、介添え役が赤ちゃんに食べさせる真似をし、そのあと近親者たちも祝い膳を囲んだりした。膳の料理は白いごはんか赤飯、鯛か鯉を実にした汁物、尾頭つきの焼き魚、それもカナガシラというホウボウ科の魚を加えたものだった。現代はお食い初め用食器セットも市販されているが、親の使っている器で代用してもいいし、膳の料理も赤飯に汁物、焼き魚に香の物を添えたくらいでいいだろう。現実には、お食い初めの時期は生後三〜四か月目で、赤ちゃんも大人の食べているものに興味を示すころ。子供の成長の度合いによって、離乳食の進み具合も違う。ヨーグルトや、スープ、おかゆ、野菜のやわらか煮のようなメニューで両親だけで祝う、あるいは、親の味噌汁の上澄みを飲ませ、ごはん粒を口に含ませるだけといったささやかな儀式でもかまわない。赤ちゃんの健康な成長を祈る気持ちに変わりはないのだから。

言葉は身体も顔も相手に向いて発すること

コンビニエンスストアで自動扉が開くと同時に「いらっしゃいませ〜」。声はすれども姿が見えないと思ったら、声の主は棚の下でしゃがんで商品を並べている店員だった、というシーンは多くの人が経験しているだろう。「声の向き」で言葉の伝わり方が変わるあいさつは、「誰に声をかけているのか」という声の方向を意識して発することが大切だ。「いらっしゃあせ〜」「ありがとぅござあいやあしったあ〜」といくら大声で叫んでも、レジの手元や棚の商品に向かって発している声は、言われた客ばかりか、店内のほかの客にもいい印象は与えない。これは人と接するすべての場面に共通する。上司からかけられた言葉に対して、デスクでパソコンの画面から目を離さす「わかりました」というのもコンビニのあいさつと同じだ。言葉は身体も顔も相手に向いて発することで、その中身が伝わる。声をかけるときには相手にボールを渡すようにイメージしてみよう。自然に声の方向と距離感が適切になり、照準の合った言葉になるはすだ。


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